10Xはどのようにロードマップを運用していくのか

 
前回は10Xがどのようにプロダクト機能のロードマップを検討し、そして事業を推進するために具体的にどのようなロードマップを想定しているかを書きました。こちらの記事を読んでみてください。
そして続編となる今回は、 Stailer アプリケーションロードマップに対し、全社的にどのようにインプットとなる情報を与え、統合し、ガバナンスを構成し、意思決定し、開発していくかという運用方法や意思決定機関について記載したいと思います。
なぜこんなことを発信するのかって?それはあなたと一緒にこのロードマップを前に進めたいからですよ。最高のプロダクトチームを作りたいんです。そのために、まずは関心を持ってもらいたいから筆を執っています。
Stailer上において厳格なシステム上では「アプリケーション」と「プラットフォーム」の明確な分離や責任分解領域が存在しておらず、より明確にしていく途上にあります。このあたりについての私の考えはぜひ以下の記事を読んでみてください。
この記事で触れたように、Stailerとしては下図の「リリース・運用の完全な外部化」にて記述されている分離状態を目指しています。今はこの図を左から右に向けて頑張って移動しようと頑張っているんですね。
それは端的には以下のようなイシュー攻略を目指していると言えます。
本ロードマップを通じて行われる「アプリケーションの開発」とは以下の実現を目的とします。
ロードマップ開発のスコープ
これはBezosの7rulesに酷似していますが、大いに参考にしております。
Stailer上に搭載されるアプリケーション開発に関与する3つのステークホルダーと適切な期待値のアライメントを行うことを目的としています。
ロードマップVer.1に対して、日々新たな要求が発生すると考えられます
こういった要求については、各本部で適切なガバナンスの元に要求をデータベース化して管理し(以下、イメージ)、要求をStailerアプリケーションロードマップへ対して反映させる判断ができるような機構を構築します。
ロードマップに掲載されたアイテムに対しては「優先度を判断できるメタ情報」を付与し、意思決定していくことになります。具体的には以下のような情報を各アイテムに付与することで、優先度の判断材料を拡充していきます。
なお特に2点目の事業価値との連携はCorporate Strategyチームと連携をとり、全社の企業価値を以下のような地図に描き、この各要素に対してどのように影響するかを機能毎に関連付けるという作業をしています。
図はCFOが一晩で創ってくれました(ジェバンニかよ)。
10Xは資産を開発する機能本部と、資産を活用して顧客と向き合い事業を推進する事業本部のマトリクスの構成をとっています。ロードマップの開発はこのいずれの本部も担当しうる内容です(以下、フローチャート)。アイテムごとに担当する開発本部を判断するために「機能追加に必要な情報をパートナーへのDeep Diveなしに、10Xのみで補完できるかどうか」についてインプットします。
大きく4つのステップでロードマップに対する意思決定を行います。全体の流れはこんな感じの運用を2022/9より本格スタートさせていきます。
アイテム追加基準および優先度判断基準については、具体例を元にそれぞれデータベースを貯めていき、判断軸をブラッシュアップしていきます。
ここまでStailerアプリケーションロードマップの運用方法について紹介させていただきましたが、これと合わせて10Xにおけるプロダクトマネジメントのミッションも改めて設定し直しているのでそちらにも最期に触れさせてください。以下のようにセットしています。
Stailerのアプリケーション(機能)ロードマップの策定・実現・顧客への提供を通じ、事業価値(10X 粗利)および顧客価値(ToC&ToE の事業および体験価値)を最大化する
そうです、つまりこのロードマップを前へ進めるのがプロダクトマネジメントなんだ、と宣言しているんです。
10X社が扱っているプロダクトは非常に優秀なチームによって絶えず拡大し続けていますが、その投資対効果を握るのがPMのおしごとになります。様々なメンバーと協調しながら、骨太なプロダクトを推進するプロダクトマネジメントに関心がある皆さん、ご応募をお待ちしております。
そして私はこの会社を世界に通ずるプロダクトカンパニーにするつもりです(ここ大事)。その両翼を担いたいという野心的な方、まだポジションはオープンしていないものの、CPOというポジションを準備しようと検討しております。柔らかい段階ではありますがぜひお話してみたい、という方、お待ちしております。