見るより気兼ねなく書く、Trickleというサービス - maru source
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/gijutsuya/8fe15723-619b-409a-b6e5-f8b92e7247f0/4782c1e2f25cff32b4178d8b01b67765.png)
Trickleは「Twitter、少し疲れてきたなぁ。でもやめたいわけではないし、うーん」と自分が困っていたことを解決するために作ったサービスです(2018年リリース)。同じように感じてる人や、何かを書き留(と)めることが好きな人にもっと使ってもらいたいと思っています。気になった方は是非続きを読んでみてください。
使い方
以降ではTrickleの用語がいくつかでてくるのですが、これらはTwitterのもの想像してもらうとイメージしやすいと思います。
それではサービスがどんなものか知ってもらうために、3つの主な使い方を紹介します。
- (1) 自分のトピックごとにアクティビティを書き留める
- (2) 他人のトピックをサブスクライブする
- (3) アクティビティをリンクする
(1) 自分のトピックごとにアクティビティを書き留める
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/gijutsuya/c214d578-e4e1-4e36-8869-1e2e9de2ff5d/43007d1aca04e3474fee8e5d1106138c.png)
「ホーム」は自分の書き留めたアクティビティ(テキストや画像のメモ)です。 「トピック」というのは、自分が興味のあるアクティビティのまとまりです。 各ユーザはこれらのトピックを自分の好きなように作成します。 僕の場合だと、「本の感想」「丸山家」「サラダ生活」などのトピックを作成しています。
そして、このトピックごとにアクティビティを書き留めていきます。トピックごとに書き留めるので、あとから見返すときも便利です。年間で見返す機能も提供しています。
他のユーザの使い方も紹介します。
yohei-kikutaさん
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/gijutsuya/c7a60b80-6b8d-468d-9f8d-0f03fab38f78/833ee238aad374331ba5c22081d42270.png)
食事、子育て、テック系、機械学習、読書などのトピック
tolitoreyさん
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/gijutsuya/00064dc0-ace8-4785-949d-24f78aabd9f8/8079512fce3b0262048cd546af0d4abd.png)
語学で遊ぶ、面白かった記事、本を読む、おうちなどのトピック
madobeさん
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/gijutsuya/8ded513a-9085-4e33-9dd0-8e62152178e5/94546154f3352f6b23c7d69e81bbe4e3.png)
読書、たわいもないこと、映画、ほしいものなどのトピック
各ユーザ、おもいおもいのトピックを作成していて楽しそうです。
(2) 他人のトピックをサブスクライブする
Trickleでは「人をフォローする」という機能はありません。そのかわり「トピックをサブスクライブする」という機能があります。
トピック単位でサブスクライブすることで興味のある人の興味のあるものだけをみることができます。 例えば僕はyujifさんの「ごま&しお」、yohei-kikutaさんの「プログラミング」や「子育て」などのトピックをサブスクライブしています。
僕がサブスクライブして見ているアクティビティ
また、サブスクライブしているトピックが更新されると、通知が飛んでくるようになっています。これは「通知が来てもいいぐらい、本当に見たいものだけをサブスクライブしよう」というサービス設計意図です。サブスクライブするトピックを絞ったり、興味が薄れたトピックはサブスクライブを外すことを推奨しています。やや強い思想だとは思いますが、SNS疲れの原因の一つである「多くの情報を見すぎること」をサービス内で予防するためでもあります。
(3) アクティビティをリンクする
最後はTrickle内でのコミュニケーションについてです。
といってもTrickleには「いいね」も「メンション」も「リプライ」もありません。このようなSNSによくあるコミュニケーション機能を提供していないのは、Trickleはあくまでも自分のアクティビティを書き留めていくサービスだからです。そのためコミュニケーションを強く誘発するような機能を公式には提供しないことにしています。
その代わり「リンク」という機能を提供しています。リンクは自分のアクティビティに別のアクティビティを関連させるだけのシンプルな機能です(Twitterの引用RTみたいなもの)。このリンクとトピックを組み合わせることで、ユーザ自身が自分にあったコミュニケーションをできるようになっています。例えばいいねトピックや返信用トピックを作ったり、ブックマークのように使ったりというのを見かけます。
![](https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/wraptas-prod/gijutsuya/1ff197f8-cca3-4843-9144-1bd0318fff58/b7e65252a7d87cc40d2c13c8eae55d13.png)
このようにユーザが自分の求めるレベル感でコミュニケーションを取れること、公式にはハイレベルなコミュニケーション機能を提供しないことで、サービス全体としては割と静かでおとなしい雰囲気です。その結果、SNS疲れやバズることが起きづらくなっています。
Q&A
ここまででTrickleがどういうサービスなのかはざっくり伝わったかと思います。 以降では、疑問に思われるだろうなというものをQ&A形式で紹介していきます。
Twitterと何が違うの?
次にTrickleのアプリ紹介文を見てみます。
Twitterはや、というワードで表されるように、ユーザ同士のネットワークが主体のサービスです。「自分」はサブ的な要素です。
それに対して、Trickleはやというワードで表されるように自分が主体のサービスです。「ネットワーク」はサブ的な要素です。
表面的にはTrickleでできることはTwitterと似ていますが、目指す構造(コンセプト)が違います。この目指す構造が違うので、サービス上での体験も細かいところで変わってきます。
例えばTwitterではアプリを起動すると、フォローしている人も含めたツイートのタイムラインが表示されます。最近ではフォローしてない人のツイートも表示されたりもします。一方で、Trickleはアプリを起動すると、自分が書き留めたアクティビティだけが表示されます。
※ ここでまとめたのはあくまでも「Twitterがどのような構造を目指して作られているか」であり、もちろんTwitterを「自分を主体」として使っているユーザもたくさんいると思います。
何故作ったの?
僕はTwitterが好きで2007年から利用していますが、2つ困ったことがありました。
- (1) その人のツイートについて、興味があるものとないのもが混在する
- 例:日常の平和なツイートや技術的な話はみたいけど、仕事の愚痴やゲーム実況などは興味がない
- (2) xxについてツイートしたいけど、興味ない人がいたり、マウンティングみたいに思われないだろうか・・・
- 僕はソフトウェア開発に加えて、料理や家族の話題が多いのですが、そういうのをツイートしづらいと感じてしまう
他人を気にし過ぎでは?という気もしますが、そういう性格なので仕方ありません。それとTwitterはどんどん情報を詰め込んでくるのでこの流れが加速してしまいます。
そうしてこれらがひどくなると、「徐々に自分が削られていく」ことになります。
でもそんなに辛いなら、Twitterやめれば?という話なんですが、僕は「何かを書く」というのが好きな性格なので、自分の行動や思考を書き残したいとも思っています。それに興味のあるツイートもたくさんあるので、やはり見てると面白いです。
そういうわけで僕は「自分が主体であり、自分への影響をコントロールしたい🧘でも完全に一人なのは少し寂しい😥」という気持ちに気づき、これを実現できるようなサービスとしてTrickleを作りました。
※ これは僕個人の動機なので、利用してる他のユーザの動機とは必ずしも一致しないと思います。なのでTrickleに興味があればこの背景は気にせず一度使ってみてほしいです。
○○機能は使えるの?
Trickleは個人開発なのでスピードはゆっくりですが機能拡充をしています。今回のバージョンアップでいくつかの要望に答える機能をサポートしました。
- ソーシャルログイン機能(Googleログイン) ※デスクトップ版のソーシャルログイン機能は現在開発中
- ユーザブロック機能
- Web版のサポート。厳密にはユーザが自分のトピックやアクティビティをWebに公開できるというものです。
- ユーザ名の変更機能
次はエクスポート機能やMarkdown対応をしたいと思っていますが、マイペースにやっていきます。また、よく要望として上がるプライベート機能(鍵アカウント、鍵トピック)は現時点ではサポート予定はありません。あると便利なのはわかっているのですが、サービスのサポートが複雑になるため見送っています。
どんな人が作ってるの?
個人サービスとして僕、丸山@h13i32maruが作っています。サービスやプロダクトを作るのが好きな人です。JasperというGitHub向けのissueリーダーなどを作っています。仕事はUbie Discoveryというところで働いています。もうちょっと詳しい話はh13i32maru.jpにまとめてあります。
また、GitHubスポンサーも公開しているので、TrickleやJasperの開発を応援してくれる方はスポンサードしてくれると嬉しいです😍
最後までお読みいただきありがとうございました。Trickleに興味を持たれた方はぜひ使ってみてください。感想もお待ちしております。